私の嫌いな日本語「お疲れさまです」

会社などでは「お疲れさまです」とあいさつすることが多いのですが、このことば、よく考えるとへんなことばですよね。

仕事を終えたあと「お疲れさまでした」、これはさわやかで親近感があっていいと思います。しかし、会った瞬間「お疲れさまです」はどんなものでしょうか。

メールでもいきなり「お疲れさまです」から始まる人がいます。中には ご丁寧に「日々たいへんおつかれさまでございます」と始まる人がいます。これを読んだ瞬間、疲れがドーッと出てきそうな気がします。「おいおい、勝手に疲れさせないでくれよ」と言いたくなります。個人的にはあまり「お疲れさま、お疲れさま」を言うのは相手に失礼ではないかと思うがどうだろうか。

そもそもなぜ「お疲れさま」が使われるようになったか。私の記憶では、新人研修のときの外部専門講師のビジネスマナー研修が発端でした。その講師に言わせると、

目上の人に対して「ご苦労さまです」は失礼にあたります。だから「お疲れさまです」を使いなさい。

ということでした。しかし、たとえ目上の人でも朝会った瞬間に「お疲れさまです」はないでしょう。朝から疲れさせるのは失礼ではないだろうか。ましてや同僚や目下の人に使う必要はさらさらないでしょう。

欧米では、「Hello!」とか「Hi!」ということばが気軽に使われているが、残念ながら日本にはこういう習慣がない。それでも「おはようございます」、「こんにちは」でもいいと思うのだが、なぜか「お疲れさまです」が丁寧なことばということになている。せめて会社を離れたら、「お疲れさま」は使わないようにしたいですね。