群馬県の大泉町は日系ブラジル人の多い町で、ブラジルの文化が町の至る所で見られ、ブラジルタウンが形成されていることで知られています。また、静岡県の浜松市にもこのような地域があります。いずれも近くの工場で働くためにブラジルから移住してきている人たちです。
最近このブラジルタウンから日系ブラジル人が減少してきているそうです。それは、日本の工場で経験を積んだ人たちが、本国ブラジルの日系企業で管理職として優遇されているためのようです。この結果日本の工場では人で不足に悩んでいるということ。人手不足に悩むのも日本企業、優秀な人材を確保して経営安定の恩恵を受けるのも日本企業といった構図ですね。
減少する日系ブラジル人の人手不足で悩む企業にも問題があるようです。それは、日系ブラジル人を単なる使い捨ての労働者としてみてきたことのようです。日本企業は、日系ブラジル人の技術習得の分野になると拒否反応を示して、技術を教えようとはしない。その結果日系ブラジル人のやる気をそいでしまう。このような企業の姿勢が、日系ブラジル人の減少を招いたといえるでしょう。