スコアメーカーZEROには「音律」を選べる新たな機能が追加されました。これは私が望んでいた機能で、特にクラシック音楽には欠かせないものです。つまり、平均律でなく純正律でハーモニーを楽しめることです。今までも、プロパティーで、和音の各音をセント単位で調整することができないのか探していました。
音律選択機能を利用するには、演奏モードで右上の音叉のマークをクリックします。
さらに右クリックすると、「音律の設定」が表示されますので、クリックすると下のポップアップが出ます。
ここで、細かい設定をするのですが、この設定によってどのように違うのか検証しようと思います。不親切なことに、この設定のしかたについて、リファレンスマニュアルのどこにも書かれていません。
検証のために作成したのは次の楽譜です。
主音の選択があるので、ハ長調、変ホ長調、ニ長調について、2度、3度、完全4度、完全5度、6度、7度の音程がどのように変化するのか、さらに長調と短調の選択肢があるので、長調の3和音と、この平行調の短調の3和音で違いをみようと思います。
純正律の検証結果
音律で純正律を選択したとき、2度や7度はほとんどハーモナイズしませんでしたが、3度、完全4度、完全5度、6度は確かに平均律との違いがわかりました。ただし、楽器で演奏したときのようにはきれいにはなりませんでした。これは、PCのスペックも影響しているかもしれません。
それでは、長調と短調の違いはどうでしょう。私には違いはわかりませんでした。どちらも同じように聞こえます。
主音による違いはどうでしょう。
「基準となる音」の中に「「A(A)」「主音(T)」の選択肢がありますが、これはよくわかりませんので無視して、下の主音のキーをクリックして試してみました。
確かに、変ホ長調の部分を演奏するときに、例えばAなどを選ぶと、和音が濁ります。E♭を選べば比較的きれいにハーモナイズします。
それでは、「自動」を選んだらどうでしょう。「自動」にすると、どの調でもまずまずきれいにハーモナイズするようです。結論として、「自動」を選ぶのが無難のようです。
この音律は、演奏モードの時だけしか有効にならないのではという懸念がありましたが、エクスポートしても反映されるようです。音律の設定をしない平均律でエクスポートしたものと、純正律に設定してエクスポートしたものを添付します。純正律は「基準となる音」は「A」、「主音」は「自動」としました。
平均律
純正律